建設業の許可
兵庫県知事許可(般-24)第218451号
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この仕事についたころ、日本はいわゆるバブルの最盛期でした。
たかだか30坪の店舗物件に1億円もの建築内装費をかける、なんてことがざらにあった時代です。
住宅に関しても然りです。
その時代を経験したことは、私にとっていい面もあります。
それは、潤沢な予算によりいい材料・それを使う上での実際の仕事を経験できたことと言えます。
また、デザインや設計に関しても、思い切ったことができた時代でした。

当時、東京にある、とある建築屋にいました。
大手ゼネコン、世界的にも有名であった内装の会社、当時の有名デザイナーなどの下での施工会社でした。
仕事は切れることなく、それこそ寝る間もなくひたすら次々とこなしていました。
あるとき ふと気づきました。その現場の施主の顔も知らずに仕事していることを。
まわりをみれば、施主の顔どころか何の物件かも知らずに仕事をしている職人たちばかりが実際現場を作っているのです。
設計士や、デザイナーは確かに施主とコンタクトがあるでしょう。
打合せがあって、プランをプレゼンし、潤沢な予算を得たうえで着工しているのですから。
現在もそうですが、建築の世界は完全分業制です。建築主がいて、事業主があり、設計士やデザイナーがプランを作成し、
現場管理者がいて、工事会社に仕事がまわる。下請け・孫請け、またその下,さらに下。
施主と実際の現場の職人たちとの接点などあるはずもありません。

このシステムは何を生んでいるのでしょう?
メリットもあります。ひとつには合理性です。
事業主は以下をピラミッド構造にすることにより、いくつもの現場をこなすことができます。
様々なセクションに分け、様々なチームを作り、様々な案件に対応する。施主にとっても早い対応につながります。
結果、事業の拡張につながるわけです。

デメリットはどうでしょう?
施主にとっては、高額な工事を、見ず知らずの職人たちが実際に施工する。面識もなければ信頼も生まれるはずがありません。
私がとらえているデメリットは、「責任の分担」です。
分業制は、個々の業務範囲を線引きし、それによって合理的に仕事を進めることができます。
各自の業務範囲の中で、「書類上の責任」はかなりの拘束力をもって明記されています。あらゆる意味で。
しかしながら、線引きがきわめてあいまいな状況も存在します。まずそこで各自の「責任」がブレます。
また、分業制の中で長く仕事をすること、先に書いたように施主の顔も知らずに仕事をすることが、仕事に対する意識・職人としてのプライドを低下させているように思います。
仕事に対する意識・職人としてのプライド。この二つがなければ「責任」を本当の意味で自ら引受けることはできません。

こういったいきさつから、自分の仕事に関する指針を決め、独立にいたりました。
元来、日本の大工棟梁はすべての業務をこなしていました。
それが「責任」をもってモノづくりする基本ではないでしょうか?
吉野工務店は、デザインも設計も施工もその他すべて多岐にわたる業務を独力でこなしています。
もちろん各職工すべてをかかえているわけではありません。
各自それぞれの専門職として独立しています。
現在、最高のチームであると自負しています。

所在地
西宮市戸田町(事業所)
西宮市用海町(倉庫)
設立
1996年
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木造住宅の設計施工
店舗デザイン・設計施工
家具デザイン・製作
各種印刷物・パッケージ等のデザイン
代表
吉野昌博
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屋号
吉野工務店
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